【下関港】

　プサン行きのフェリーが出る「下関国際ターミナル」は、駅前の道を１５０Ｍ位進み、右へ少し行ったところにあった。
想像していたよりきれいなターミナルで､すこしびっくり（笑）昔の横浜大桟橋よりも１００倍？はきれいである。
桟橋には「フェリー関釜」と言う船がすでに接岸している。
　乗船名簿と出国カードを記入し、大阪で入手したフェリーのクーポン券とパスポートを一緒に窓口に提出する。港使用料として６００円請求された。
まだ出航２時間前だが、すでにかなりの人が待合室にいる。韓国人らしきおばさん達の集団が、たくさんの荷物をかかえてまだ開いていない出国ゲートに並んでいる。おばさん達の荷物にタイガーのポットが多いのがちょっと不思議である。
出国ゲートの開く17時まであと１時間もあったので、僕は荷物を持ったまま下関の街をぶらつくことにした。最後に日本食でも食べようと思ったのだが適当な店がなかなか見つからない。途中コンビニで明日の朝食用と今夜の夜食用にとおにぎりやお菓子類を買い込んだ。

　
下関港と関釜フェリー「フェリー関釜」（写真提供：谷川さん）

【いよいよ出国】

　５時すこし前に港に戻る。待合室のＴＶがＪリーグの開幕戦の放送を終えた17時ちょうど。出国手続きが開始された。
まー、マナーの悪いこと悪いこと。割り込みの連続だ！　警備の人が「割り込むなー！」と怒鳴りまくっている。
前に並んでいた韓国人のおばさん達のマナーは最悪だ。後ろに並んでいる日本人はきちんと整列しているのに、先頭はひとつの固まりと化して先を競っている。
さらにその先の出国審査の窓口では、今度は韓国人のおっさんが僕の後ろに割り込んできた！　すきがあれば前に割り込むどころじゃなくて始めから割り込むつもりで最後尾にはならばず、ちょっと隙間あった私の真後ろに体を押し込んだ。しばらくしてこのおっさん、列が動いたと同時に私の後ろを抜け出し、ひょこひょこと２０人ぐらい前に割り込んでいった。（怒）
あまりのマナーの悪さにぶん殴ってやろうかと思ったが止めておいた。

韓国ってこんな国なの？

　現地にいっても韓国のマナーに対する考えかたが、こんな感じなのであれば、今まで好意的に思っていた韓国への思いが変わるかもしれない。
パスポートに押された出国スタンプは成田空港のものとは違って四角の緑色のもので「ＫＡＮＭＯＮ」と書いてある。

【乗船】

桟橋から船に乗り込むと、船員が韓国の入国カードと税関申告書を渡してくれる。同時に２階の船内案内所でキャビンのルームキーを受け取るように指示された。
僕は今回少し贅沢してキャビンを予約してみたのだ。（１等船室）料金は以前乗船したことのある高知から大阪南港のフェリーの２等寝台より安い！　しかもツインのシングルユースである。トイレ、風呂は付いていないがＴＶとお茶のセットが置いてあった。
銅のテープが船内に流れて定刻通り出航した。ちょっと青函連絡船を思い出す。船の大きさも６５００トンで良く似ている。
出航後１時間位は、船内放送のラッシュで日本語・ハングル語・英語で何度も繰り返される。最後の方に日本語で本日の乗船客１７９名。船員は２６名、北の風１０ｍ、波の高さ１メートル。プサン沖には、２時３０分に到着。７時３０分まで停泊後、８時３０分プサン港に入港予定と案内が入った。
船内のレストランは２０時３０分まで営業。バーや免税店もある。
ジュースの自動販売機は全て日本のもの。残念なことにビールやお酒の自動販売機はない！　これは予想外であった。今夜は酒なしだ・・。
船舶電話もあるが、日本国内専用だった。
キャビンに戻り、コンビニで買ったおにぎりを食べながら、ＴＶでいつも見ている日本の番組を見ていると、今自分が日本を出国し国際航路の船に乗って外国に向かっていることを忘れてしまいそうだ。

フェリー関釜　キャビンＡ−４室　にて

　僕は、朝４時に起きて疲れていたのか、船酔いしてしまったのか、ＴＢＳ系の「世界不思議発見！」を見終わった１０時少し前に寝てしまった。

第６話「韓国入国」につづく

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